[香港/上海 30日 ロイター] - 中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL] が30日発表した上半期決算は、売上高が前年同期比23.2%増の4013億元(582億8000万ドル)となった。米政府から強い圧力を受けているにもかかわらず伸び率は前年の15%を上回った。

スマートフォンの出荷台数は24%増の1億1800万台に達した。中国での販売好調が海外の販売減を補った。

米商務省は5月、政府の許可なく米企業から部品などを購入することを禁止する「エンティティーリスト」にファーウェイと関連会社を追加した。[nL4N22S503]これにより同社のサプライチェーンは大きく混乱した。

梁華会長は決算説明会で「売り上げは5月まで急速に拡大した」と述べ、エンティティーリストに追加された後も伸び続けていると説明した。ただ、「この先に困難がないということではない。困難は存在し、短期的に拡大ペースに影響を与える可能性がある」と指摘した。

アナリストによると、好調な国内スマートフォン販売や、次世代通信規格「5G」の通信網の新規契約によって輸出規制の影響が相殺された。

梁華会長は、同社は依然、輸出規制への対応は可能と確信しており、5G関連製品の市場投入は影響を受けていないと述べ、強気の姿勢を示した。5G関連でこれまで結んだ50件の契約のうち、11件はエンティティーリスト追加後に獲得したと語った。

独自の基本ソフト(OS)「鴻蒙(Hongmeng)」については、コネクテッド機器に搭載するために開発を続けており、モバイル端末については米アルファベット<GOOGL.O>傘下のグーグル製のOS「アンドロイド」の使用を継続することを望んでいると説明した。

「鴻蒙はわれわれの長期戦略の一環だ。虚勢を張ってはいない」と強調した。

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