安易なパスワードを選ばないために

パスワードを使ってひいきのチームに忠誠を誓っているサッカーファンは注意が必要だ。
「Liverpool」「Chelsea」「Arsenal」「Manchester United(manutd)」「Everton」。英国サイバーセキュリティセンター(NCSC)が2019年4月に発表した調査結果によると、これらのパスワードはすべて、数え切れないほど攻撃され、破られている。
数字だけのパスワードはさらに危険だ。「123456」はとくに脆弱で、世界中で2320万件のアカウントがこのパスワードを破られている。
「推測しにくいパスワードを選ぶことが、最初の強力な対策になる。関連性がなくて覚えやすい3つの単語を組み合わせるといい」と、NCSCのイアン・レビー技術部長は言う。「自分にとって覚えやすい単語を使えば、ほかの人は推測できない」
架空のキャラクターの名前なら覚えやすいという人も、よく考えたほうがよさそうだ。「Pokemon」と「Tigger(ティガー:くまのプーさんのキャラクター)」は、併せて50万回以上破られている。「50cent」「Eminem」など人気歌手の名前も、延べ35万回被害にあっている。
先に挙げた英プレミアリーグの人気5チームの名前は、併せて45万回以上破られている。

自分を守る方法を理解する

NCSCは今回初めて、サイバーセキュリティに関する全国調査の結果を発表した。
それによると、英国人の70%が今後2年間に、自分がサイバー犯罪の被害にあうだろうと思っている。42%の人は、2021年までにオンライン詐欺で金銭的な被害をこうむるだろうと思っている。
有害なオンライン活動から自分を守る方法を十分に理解している人は、回答者のわずか15%。3人に1人は友人や家族の手助けに頼っている。
若い世代ほどプライバシーへの意識が高く、詳細な情報をオンラインで共有する際に注意を払っているようだ。
NCSCは4月末にグラスゴーで「サイバーUK2019」を開催。オンラインの安全について公的部門と民間部門の活発な議論を促した。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Michael Msika記者、翻訳:矢羽野薫、写真:©2019 Bloomberg L.P)
©2019 Bloomberg L.P
This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with HP.