[東京 18日 ロイター] - アスクル<2678.T>の岩田彰一郎社長は18日、記者会見し、親会社のヤフー<4689.T>と事業運営方針を巡って対立していることについて、ヤフーは少数株主の利益を無視して、成長事業を乗っ取ろうとしているなどと述べ、同社の対応を厳しく批判した。

ヤフーはアスクルに対し、個人向けインターネット通販「ロハコ事業」の譲渡などを求めたが、アスクルはこれを拒否。こうした経緯を受け、ヤフーは岩田社長に退陣を迫っている。

岩田社長はヤフーの要求について「アスクルの成長事業が乗っ取られる危機感を持っている」と語り、「(ヤフーは)企業統治のためのガバナンスや少数株主、多くのステークホルダーの利益を無視して行動しようとしている」と強く反発した。

アスクルによると、ヤフーとの提携契約には、著しい違反があった場合は、ヤフーに対して株の買い戻しを請求をできる条項があるという。岩田社長は権利行使について「まずは話し合いで解決できないか努力したい」と対話を優先する意向を示した。

ヤフーと第2位株主のプラスは、8月2日のアスクルの定時株主総会で岩田社長の取締役再任議案に反対票を投じる方針で、アスクルはその前までに権利行使するかどうかを判断する。

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(志田義寧 編集:山川薫)