【麻生要一】組織の断絶を防ぐ「エンゲージメント・デザイン」とは

2019/7/17
最前線で活躍するイノベーターたちの講義をオンラインでお届けする動画講義『MOOC』。今月からは「マネジメント」特集をスタートしている。
今回はその第三弾として、NewsPicks 執行役員・麻生要一氏の「組織力を高めるエンゲージメント・デザイン」をお届けする。
注:本稿で用いられているNPS、ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、そしてNPS関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。
近年、人事担当者を中心に注目を集める「従業員エンゲージメント」。
これを高めるのが重要とわかっているものの、具体的にどのように高めれば良いのか見当がつかないという方も多いはずだ。
本講座では麻生氏がエンゲージメントを上げるための仕組みや事例を紹介。「約3分×8回」の講義を視聴すれば、エンゲージメントの高め方が見えてくるだろう。
ここでは、無料公開中の第1話の内容と講座の全体像を紹介する。
無料公開中の第1話はこちら

なぜ「エンゲージメント」が重要か?

今回は組織力強化のための「エンゲージメント・デザイン」についてお伝えします。
ところで、皆さんは「エンゲージメント」という言葉を聞いたことがありますか?具体的にどんな概念か答えられますか?
「エンゲージメント」という言葉は、会社や人事の世界で「社員がどれだけやる気を出して会社の未来のために働いているか」という意味で用いられます。
つまり「会社の未来のために進んで働いているか」という指標になるのです。
人事の世界では、この「エンゲージメント」の概念が重要になっていると言われています。
今、どこの会社も「人手不足」です。戦線拡大する中で、今の人手だけでは足りない。そこで新たな人材を次々と採用する必要があります。
しかし近年は人材採用が困難を極めています。
なぜなら「どれだけ採用しづらいか」を表す有効求人倍率が、過去最高レベルまで高まっているからです。
約1.6倍となっていますが、これは過去最も採用しづらかったバブル期の水準を超えています。
こうなると「採用」という手法で「人手不足」を解消するのは現実的ではありません。
それでは「人手不足」の問題はどのように解決するのが良いのでしょうか?
それは今いる社員のやる気を引き出し、能力開発をし、戦力を高めるしか方法がありません。
それだけに社員のやる気、すなわちエンゲージメントを高めるのが重要なのです。
私はエンゲージメントを高める施策を「エンゲージメント・デザイン」と名付けていますが、今回はその手法や課題について講義します。
エンゲージメントに関する研究はまだまだ始まったばかり。この黎明期において、私が持つ仮説を本講座ではお伝えします。
ぜひご期待ください!

エンゲージメントを上げる秘訣に迫る

「組織力を高めるエンゲージメント・デザイン」では、第2話以降でその内容を詳細に解説する。
第2話以降のタイトル、内容は以下のとおり。
「社員が会社の未来をどれだけ信じているか」。それを表す指標(エンゲージメントスコア)の一つとして「eNPS®︎」がある。
本講義では、この「eNPS®︎」の定義について詳細に解説。「eNPS®︎」を測定するための手法なども伝授する。
「eNPS®︎」を測定して数値化したものの、それを経営にどう活かすかわからないーー。
麻生氏は「壁に直面している企業も多い」と指摘する。特に数値が悪い場合、マネージャーにその責任を押し付けてしまう傾向があるという。
第3話では企業が「eNPS®︎」を有効活用できない背景に迫る。
エンゲージメント・デザインで解決すべき組織の根本問題とは何か?
その一つに麻生氏は「サイロ化」を挙げる。サイロ化とは、仕事が個別化してしまい、身近で働く人がどのような業務を行なっているかわからない状態を意味する。
この状況を打破するために、社内報やイントラネットなどを積極的に活用するケースも見られる。果たして、これらの手段は有効なのだろうか。
「サイロ化を解決するには『情報』ではなく『熱量』を会社に伝える」。
麻生氏はエンゲージメントを高めるために重要なポイントをこう語る。
「熱量」と「エンゲージメント」には一体どのような関係があるのだろうか。麻生氏がそのカラクリを明かす。
サイロ化を打破するために、どのような組織構造を作るべきか?
この課題の解決策として、麻生氏は「熱量を伝搬させる仕組みを作る」ことを挙げる。
第6話ではどの企業にも存在するであろう「熱量の高い人」を起点とした、エンゲージメントを高める施策について紹介する。
「エンゲージメント・デザインは明日からすぐにできる」。
麻生氏はエンゲージメント・デザインは決して難しいことではないと述べる。
一方で、従業員が1万人を超えるような大企業で「熱量の高い人」の存在を全社に広めるには一工夫必要だ。
大企業がエンゲージメント・デザインを実行するにはどうすれば良いのか。社内版NewsPicksを活用して行った某大手製造会社の改善事例を用いて麻生氏が解説する。
麻生氏は「エンゲージメント・デザインを機能させるには3つのポイントがある」と語る。
それが以下の3つのポイントだ。
なぜこの3つがエンゲージメントを高める上で重要なのか。その理由を解き明かし、本講座を締めくくる。
アカデミア会員の方は、アプリにて全エピソードを視聴いただけます。詳細は以下の画像をクリックしてサイトをご覧ください。