[北京 4日 ロイター] - 中国農業農村省の於康震次官は4日、豚が感染する伝染病、アフリカ豚コレラについて、今年に入って新たな感染事例が減少しており、豚肉の生産が徐々に正常に戻りつつあると述べた。

中国では昨年8月にアフリカ豚コレラの発生が確認され、その後、全国に広がった。

於次官は記者会見で、最近の新たな感染事例について質問され、2019年1─6月の新たな感染事例が44件だったと述べた。18年8月に確認された最初の事例から累計で143件となり、116万頭が殺処分されたと説明した。

しかし、畜産業者はロイターに対し、一部の地方当局者は感染を認めたがらず、報告されない事例が多くあると語っている。

ロイターは今週、豚コレラに感染して死んだり殺処分されている養豚の割合が半数と、政府が発表している倍に相当すると報道した。

於次官は、一部の豚コレラ感染報道を現在確認しているとし、感染を報告しなかった者には厳正な処分をすると述べた。

国務院(内閣に相当)は今週、豚コレラ防止措置強化に向けた新たな指針を発表した。

於次官は、豚コレラのワクチン開発はまだ初期段階にあるとし、国産ワクチンの配布予定は明らかにしなかった。