[東京 1日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5時時点から円安の108円前半。一時108.51円まで上昇し、6月19日以来1週間半ぶり高値をつけた。週末の米中首脳会談で両国の対立ムードがやや緩和したとして、リスクオンムードが強まった。

週明けのドルは前週末終盤の107.90円付近から、108.10円付近へ気配値を切り上げて取引が本格化。午前9時前には1週間半ぶり高値へ買われた。

対中関税の発動見送りは想定内とする声が多かったものの、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁緩和は「予想以上の成果。リスクオン地合いに寄与するもの」(野村證券チーフ為替ストラテジストの池田雄之輔氏)になったという。

しかしその後ドルは一転して売りが強まり、正午前には108.10円まで反落した。「米中の緊張緩和は不確かなもので、懸念そのものが収束したわけではない」(外銀)といい、リスクオンムードの広がりを疑問視する声も出ていた。

野村の池田氏は「ドル/円の上昇にはリスクオン地合いだけでは不十分で、米景気が好調で長期金利が上昇する環境が必要。米国が利下げ方針を転換したわけではないため、ドルの上値は依然抑えられている」と話している。

午後3時前には、米金利が再び上昇に転じるとともに、ユーロが1.13ドル前半まで下落した。市場ではリスクオンムードの持続力が目先の焦点となっている。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 108.32/34 1.1326/30 122.70/74

午前9時現在 108.37/39 1.1358/62 123.11/15

NY午後5時 107.88/91 1.1368/72 122.64/68

(為替マーケットチーム)