[ワシントン 24日 ロイター] - 米政府高官によると、トランプ大統領は今週の米中首脳会談について、貿易摩擦に関する中国側の立場を確認する機会とみており、「どのような結果になっても満足」と考えている。

20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に合わせて行う米中首脳会談については、29日に実施する可能性が高いと述べるにとどまり、詳細は明らかにしなかった。

政府高官は記者団に対し「(首脳会談は)大統領がこれまで中国国家主席と緊密に行ってきたやり取りを維持する機会にすぎない。貿易摩擦が続くとしても、大統領にとっては前回の協議以降の中国側のスタンスを確認する機会になる」と語った。

その上で「大統領はどのような結果になってもかなり満足だ」と述べた。

米中通商協議は5月、合意済みの約束を後退させたとして米国が中国を非難したことを受けて中断した。

高官は、首脳会談が協議再開の機会と捉えられているか、あるいはより正式な合意をまとめる機会とみられているかとの質問には回答しなかった。

別の高官は「中国で多くの問題やセクターにおいて真の構造改革を確認する必要があるという立場を大統領は非常に明確にしているが、その点で進展はいっさい見られない」とし、「5月に協議が決裂したからといって、構造改革が最終的な目標であることに変わりはない」と述べた。

1人目の高官は、トランプ大統領がG20サミットに合わせて少なくとも8カ国の首脳とそれぞれ会談する予定であることも明らかにした。

トランプ氏は中国の習近平国家主席に加え、ロシアのプーチン大統領、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子、トルコのエルドアン大統領らと会談する。ただ同高官はトランプ氏の予定は依然として流動的だとして日時など詳細は明らかにしなかった。

トランプ氏はこのほか、ドイツのメルケル首相、インドのモディ首相、モリソン豪首相、安倍晋三首相とも会談する。高官はこのほかにも二国間の首脳会談がさらに発表される可能性があるとした。

3人目の高官によると、トランプ氏は米国の対イラン制裁への支持を得たい考えで、イランを外交交渉の席に着かせる方法についても協議する方針という。

*内容を追加しました。