[北京 19日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は19日、国境を越えたマネーロンダリング(資金洗浄)対策で、欧州を含む各国との協力を強化する方針を示した。人民銀行はロイターへの電子メールで、国境を越えた協力の強化について、マネーロンダリング規制、金融情報の交換、資産回復などに焦点を当てると説明した。

ロイターは先週、欧州に流れる犯罪資金の出所の多くはロシアや中国で、バルト3国がマネーロンダリングの場として使われることが多いとの見方を欧州警察機関(ユーロポール)が示したと報道。これを受け、人民銀行はロイターに声明を送った。[nL4N23L0LW]

マネーロンダリング対策の国際組織「金融活動作業部会(FATF)」は最近の報告書で、「大量の不正資金が毎年中国から流出している」と指摘した。

人民銀行は「中国政府は、マネーロンダリングを含むあらゆる犯罪活動を取り締まる努力を惜しまない」と表明。

中国当局は2014─16年に90カ国以上から86億元(12億5000万ドル)の不正資金を回収した。

人民銀は「当然ながら改善の余地はあり、強化に向けて取り組んでいる」とした。

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