[東京 11日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比73円67銭高の2万1208円09銭となり、続伸した。前日に節目の2万1000円台を回復したことで、朝方は利益確定売りや戻り待ちの売りが先行したものの、円相場が1ドル108円台半ばまで弱含むとハイテク株中心に買いが入りプラスに浮上した。上昇が続く米国株市場のリスク選好ムードも波及したが、市場参加者が少なく上値は限定的だった。

TOPIXは0.48%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は7600億円と薄商いだった。東証33業種では、証券、鉱業、銀行、鉄鋼、パルプ・紙などが値上がり率上位。一方、陸運、倉庫・運輸、精密機器などは値下がりした。個別で東京エレクトロン<8035.T>、京セラ<6971.T>、TDK<6762.T>などのハイテク系が買われて指数を支えた。市場では「日本株アンダーウエートの投資家が多く、外需系中心にポジションを戻すための買いが入った。好材料は少ないものの、需給は最悪期を脱しつつあるようだ」(内藤証券投資調査部部長の浅井陽造氏)との声が出ていた。

東証1部の騰落数は、値上がりが1286銘柄に対し、値下がりが747銘柄、変わらずが108銘柄だった。