ヘリウムが入手できない!JAXAなど研究機関が“悲鳴”
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配管が無かった頃は大きなバルーンで液化設備まで運んだものでした。回収率で値段が決まるので、研究室は漏れないよう必死。
ヘリウム不足は今に始まった問題ではなく、2012年にもMRIのヘリウム充電率を落としたり、たくさんの風船を上げるTVCMの放送自粛などの騒動がありました。あの時は、米国での生産量の低下や工場の点検延長、欧州工場事故等などが問題で、後にカタールにシフトして、今度はカタールがサウジと国交断然、、、など色々ありましたが、基本的な問題の構造は変わっていません。この時の教訓はまだ生かされていないのでしょうか。
ヘリウムの生産は、分子が小さく(単原子分子)基本的なんでも少しずつ透過するヘリウムの性質を使い、ヘリウムを微量に含む天然ガスの中にガラス細管を入れることでヘリウムだけがガラス内に入ることで分離させるとか、極低温で分留するとか聞きました。
米国ではシェールガスの生産が増えていますが、一般にシェールガスにはヘリウムは入っておらず、一方で一部ヘリウムを含む在来型天然ガスの生産量は減少の一途なので、ヘリウムの生産量が足りなくなるのは必然でした。
他には、ロシア東シベリアの天然ガスにはヘリウムが多く含まれていることが知られていますが、ヘリウムを長距離陸路で運ぶには、液化タンクを積める特殊な鉄道貨車がシベリア鉄道を走る必要があるとされていて、昔ドイツメーカーが挑戦していましたがどうなったのでしょう。ロシアとしても、戦略資源として重視しています。
再液化設備の建設は数億円かかるので、なかなか民間では難しいでしょうが、回収して近くの研究機関で再液化というのも一部成り立つかも知れません。すぐ近くに設備がある国立大病院は配管があり回収しているはず。