F1世界王者3度のラウダ氏死去 オーストリア出身、70歳
コメント
注目のコメント
ラウダは偉大なレーサーだった。腕の凄さは当然だが、生死の境を彷徨う大火傷を負ったが、F1の第一線に復帰し、世界チャンピオンを獲得する、そのタフな精神力はF1の世界で随一だった。F1の第一線を退いて以降、たとえばセナの悲劇的な事故後、レーサーのリーダー役としてGPDAを結成し、FIAの商業主義に対して異を唱えた。その結果レギュレーションの変更に加えて、レーサーの安全を確保するマシンの仕組みが向上した。瀕死の重傷を負ったラウダの発言力の成果だった。
ラウダはセナの事故死の後、死を悼む中で「あの事故で私たちはセナを失っただけでなく、レースの醍醐味をひとつ失った。それは世代間闘争だ」という言葉を残している。マクラーレンからウィリアムズに移籍したセナと、ベネトンで急成長を続けるシューマッハの戦いを見続けることが永久に不可能になったことに対する言葉だ。この言葉は何度読み返しても感傷的になる。偉大なレーサーの逝去に合掌したい。ニキ・ラウダとジェームス・ハントのライバル関係を描いた映画 ”Rush”は素晴らしい作品だった。個人的にはハントのような享楽的な生き方が好きだけど、ラウダのような好対照なスタイルのライバルがいた事で2人ともに魅力が高まった事は間違いない