[ニューヨーク 17日 ロイター] - 20日に始まる週の米国株式市場は、ホーム・デポ<HD.N>、ノードストローム<JWN.N>、コールズ<KSS.N>、ターゲット<TGT.N>など小売り企業が決算発表を予定しているが、米中貿易摩擦の影響が注目されそうだ。

15日発表された百貨店メーシーズ<M.N>の決算は利益が予想を上回ったが、株価は下落した。ジェネット最高経営責任者(CEO)は、トランプ政権の対中関税措置がメーシーズの家具事業を圧迫しているとの認識を示したほか、「第4弾」の対中制裁関税が発動されれば、衣料品・装飾品事業が影響にさらされる可能性があるとの見通しを示した。

米政府は10日、2000億ドル相当の中国製品の追加関税率を25%に引き上げた。さらにトランプ大統領は、中国への制裁関税の第4弾として、残りのすべての中国からの輸入品(約3000億ドル相当)についても、追加関税を発動する手続きに着手するよう指示した。

米通商代表部(USTR)によると、約3000億ドル相当の中国製品に適用する可能性のある最大25%の追加関税では、衣料品や靴、芝刈り機まで、ほぼすべての消費財が対象になるという。

ウェドブッシュ・セキュリティーズのマネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「(対中関税の小売りへの)影響は既に出ている。問題はさらにどの程度の影響があるのかという点だ。売り上げがさえないことも加え、小売りの地合いにとって状況は良くない」と話す。