希望した客はいつもタダ! 奈良のトンカツ「無料食堂」が繁盛する深い訳
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Itmediaビジネスオンラインで元船井総研の経営コンサルタント、岩崎剛幸氏による連載「繁盛店から読み解くマーケティングトレンド」。
今回は、希望者には食事代がいつでもタダという奈良の人気トンカツ店・まるかつを取材。慈善という「社会貢献」のマーケティング・経営視点からの意義を読み解きました。
企業が「儲けや宣伝のため」にやった時点で、その取り組みは慈善活動ではなくなってしまいます。慈善活動とはマーケティングとは本来相容れぬもので、しかも日本企業は寄付文化が昔から根付いていた欧米や中東などと比べると、CSRなどが叫ばれてきたのも比較的最近のような気がします。
しかし、利潤をきちんと追求していても、社会的に「邪悪」とみなされた企業はもはや立ち行かないのが、まさに最近の経済の潮流です(SNSで経営者の不適切発言による炎上などが分かりやすい例です)。商品購買だけでなく、人手不足の折に従業員の採用にも露骨に影響します。
まるかつさんの例はかなり志の高いケースですが、「これは宣伝だから」と割り切って慈善を行うのでなく、ごく自然な意識で企業が社会貢献に取り組み、消費者が共感する。そんなサイクルがますます当たり前になっていくと痛感しました。そうか、あの閉鎖的だった奈良に…もう奈良に実家が無いので全然行ってないけど、久しぶりに行きたいと思ってしまった。応援。店長さんの細やかな配慮も素敵ですね。