【白熱8000字】これからの採用には「マーケティング思考」が必要だ
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「採用戦略ブートキャンプ」というイベントに登壇させていただきました。
マーケティングの基礎、正しい理解のところはヤフーの井上さんがわかりやすく本質的に語っていらっしゃったので、私の方からは、実践的な採用広報での生かし方と、よく行われがちな誤解、落とし穴を中心にお話しさせていただきました。
誤解1 目的ではなく打ち手から考える → 打ち手から入らずまずはゴールイメージを決めよう
誤解2 会社概要資料で候補者に説明する → 候補者視点での資料(ないしはストーリー)を作ろう
誤解3 採用担当だけが採用活動をしている → 全員の採用活動をエンパワメントする仕組みを作ろう
誤解4 入社後のことは採用広報に関係ない → 発信と実態を揃えよう、発信できる実態を作ろう
というポイントを中心に解説させていただいています。先日NewsPicksさんの「採用戦略ブートキャンプ」というイベントに登壇させて頂きました。
Webマーケティングのコンサルタント→採用人事/広報にジョブチェンジした立場として、「採用活動」そのものをどのように捉え、実践しているのかをお話しました。
<ポイント要約>
①「カスタマー視点」
「企業視点」→「カスタマー視点」への転換をいかにして実現する
・一般的なマーケ的な考えで用いられるカスタマージャーニーの課題
→最終的に自社の顧客/ユーザー/社員になる前提はおかしい
・カスタマーありきの考え方に立脚すべき→カスタマー視点のプロセス設計の構築
→「企業都合の行動マップ」から「カスタマー視点の態度変容マップ」へ
② Planning > Action
他社の施策事例を真似するだけではなく、「目的」や「優先度」を決める
・ありがちな失敗:「うちもオウンドメディアやろう!」「ミートアップやったほうがいいよね!」「構造化面接導入しよう!」
→その結果、パッチワーク的な施策で人事や現場の負荷ばかり増えてしまう
・採用でやるべきことはたった2つだけ「アトラクト」と「見極め」
→選考前、選考中、オファー、入社まで〜の各プロセスで「アトラクト」と「見極め」に繋がる施策に取り組む
③ 組織力、オペレーション構築/運用力
「採用広報」「HRTech」「HRマーケ」も大事だけど、やるべきことをしっかりやるオペレーション力が採用の成否を決める
・カスタマー視点 マーケも、採用も、営業も大切なことは同じ
→戦略〜作戦〜戦術〜兵站の流れをコンテクストを持った上で、いかに可視化して、実行していけるのか。施策自体は対して重要ではない
・今のナイルの取り組みは「採用”広”報」ではなく「採用”狭”報」
→誰の共感を生みたいのか、バズればいいのか、そうではない。自社のことを知ってほしい人に正しく知ってもらうことが大切
・人事のPMスキルと経営者や現場の理解/主体性/連携が重要
→人事担当にできることには限界がある。経営者、現場メンバーといかに協力しながら採用ができるか、人事がハブ的な存在になれるかが成否を決める
スタートアップの経営者や人事の方にとって少しでも参考になるとうれしいです。各社それぞれのフレームワークがあると思いますが、私もベンチャー経営者として採用について考えていることを。
まず、母集団形成において「良い感じの消費者向けサービス企画運営している」会社は非常に強いです。良い感じとは人それぞれですが、楽しそう、革新的、サスティナブルなんかがそれに当たると思います。手前みそですが、当社も大変ありがたいことにユーザーさま含むサービスが好き、という方からのエントリーが非常に多いです。
次に採用プロセスでの工夫ですが、私自身、求人広告の営業とエージェント、キャリアコンサルタントという実務経験を持っており、その経験から当社では①採用のコンセプトつくり ②ドラマ作り ③相互理解 を大切にしています。
①は事業や会社の成長においてどういう人材が必要かという定義と、そのターゲットに対してどんなコピーを投げ込むか、という設定です。要するにマーケティングですね。
②は選考プロセスにおいて、恋愛みたいなドキドキやワクワクを作ることを大切にしています。出会いから告白までの間に、あの手この手で恋に落ちてもらう必要があります 笑。
③はとっても大切で、「見極め」ではなくなんでも言って良いという心理的安全性を担保した上での相互理解の場を作ることです。結局本音で語り合えないと入社後活躍の確率が下がるので、お互い本音で話しが出来ればできるほど、ミスマッチが防げます。