介護士不足を解消したければ「やりがい搾取」を今すぐやめよ
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注目のコメント
記事には明らかに間違っている記述があります。
『彼らに直接、話を聞いたわけではないが、きっとその多くが「他人の役に立っていると実感できて、仕事にやりがいを感じられるから」仕事を続けているのではなかろうか。
仕事にやりがいを感じていないのであれば、もっと待遇の良い職場に移るはずだからだ。』
根拠のない予想と勝手なイメージで決めつけないで下さい。
志を持って働いている介護職員は、僕の周りに3割もいません。
やり甲斐を感じているスタッフがそんなに多いなら、もっと介護業界は就業満足度の高くなり介護職員は増えるはずです。
素敵な職場・雰囲気・仕事になるでしょうから。
実際は生活のために働いている介護職員がほとんどです。
やむなく介護業界に入った職員も少なからずいます。
なぜか?
無資格・未経験でもそこそこ(最低賃金よりは良い程度)のお給料がもらえるからです。
シングルマザー、バツイチ、障害児を育ててるお母さん。
そういう方が多い理由が「やり甲斐」だけで説明できません。
記事の結論には同意します。無関係な方達から介護保険料をもらい、介護職員に再分配されているのですから。
ただ、事実を知らずに調べもせずに断言する論調だけには同意できません。日本の介護(医療も一部そうですが)は、現場労働者の善意によって制度が成り立っていることを国民は理解すべきです。
OECD諸国の中でも日本は低負担中福祉というアンバランスさが際立っています。「それなりの福祉サービスは受けたいけれど負担が増えるのは嫌だ」という具合です。
介護現場の3Kや医療崩壊などと扇動的な報道をしている場合ではありません。そもそもの原因やアンバランスな費用対効果を無自覚に享受している国民に正しい現実を伝え、世論からどうあるべきかを問う議論を起こさせていないことが根本原因と考えてます。
外国人介護職の件では、他国では介護や家政士のお仕事は移民など外国人労働者の仕事と見ることが少なくありません。これはこれでジェンダーやケア労働における外国人差別などの課題をはらんでいるので一概に他国を真似ることをススメはしません。しかしながら日本は外国人の方々と等しく平等な権利の元、共存共栄を模索する動きは明らかに遅れています。
また、そもそも介護保険は増大する医療保険財政の一部を転換する目的で創設された一面があります。その介護保険財政の増加に対して今度は地域住民やボランティアという更に低廉もしくは無償な領域に会計転換をしている現状です。
未曾有の少子高齢化という背景はあるものの、国民の健康で文化的な最低限度の生活と幸福追求の権利を政府が担保することを私たち自身が選択して、更に私たち自身も権利の行使に対して負うべき義務のコンセンサスを図る必要があると思います。介護士不足だという事は、介護士の給料が「本来払うべき水準」より低いという事です。
これは、介護士を「やりがい搾取」しているという事を意味しています。
「介護保険料を値上げする」と言われれば、嬉しくはありませんが、これを断ると介護士をやりがい搾取し続けることになってしまうのです。介護保険料を値上げすべきです。
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