アマゾン以上"30分宅配"の中国スーパー - 「大陸系メガテック」はなぜ強いか
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3月にアリババ杭州本社隣の商業施設地下1階にある最新鋭フーマーを訪れましたが、ニューリテールだけではなくスマートシティ構想全体に占めるフーマーの戦略的な重要性を感じ、脅威を覚えました。シティ全体と強力なコンテンツ部分の両者をデジタルシフトするのがアリババのやり方なのではないかと思いました。
この記事では、アリババにおけるニューリテールの先導役、フーマーを「バリューチェーン構造×レイヤー構造」で分析してみました。フーマーの事業構造だけではなく、アリババ全体の事業構造を理解いただけるようなものにしました。
フーマーのバリューチェーンは①商品調達、②商品の入荷、③顧客による検討、④顧客による購入、⑤決済、⑥店頭での調理、⑦配達、⑧購入後のアフターサービスという8つの要素に分けて考えることができます。このバリューチェーンとフーマーの事業レイヤー構造を合わせると、フーマーが実現している「新しい小売り」のビジネスの全貌が見えてきます。
フーマーを「ニューリテール」「OMOスーパー」のひと言で片付けると、アリババが実現していることを過小評価してしまう可能性があると思います。おそらくアリババは、フーマーの領域である生鮮食品のみならず、アパレルや家電などの商品に関してもより強力なデジタルトランスフォーメーションを起こしていくことでしょう。
記事をご参考にしていただけたら幸いです。数年前にオフラインのデータも圧倒的に集めて各業種をリモデルするといった話を伺いその発想に驚いたのですが、それが既に実現し始めているスピード感により驚きます。配送に関しては人員の無理も大きいようですが、それすら解決する武器はもう有してますし。
この記事は、田中道昭先生の新刊『GAFA×BATH 米中メガテックの競争戦略』(日本経済新聞社)からの再編集です。
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