<あのころ>海外渡航が自由化 観光団が羽田出発
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海外渡航自由化(1964年)の5年前には日本初の世界紀行番組である「兼高かおる 世界の旅」の放送が開始されています。海外へ自由に出掛けることが出来ない時代に世界各地で取材が出来たことが不思議だったのですが、ご本人に直接訊いたところ「当時、番組スポンサーだったパンアメリカン航空のファーストクラスの乗ればどこの国もビザが無くても入国と出国が出来たのよ。良い時代だったのよ」と教えて頂きました。番組のナレーション「この番組の制作にあたっては世界の翼、パンナムの協力を得ました」の通り、当時のパンナムは世界各国に相当な影響力を持っていたと思われます。
兼高さんとはスイスと国内の僻地や離島へご一緒させて頂くことが多く、その都度「旅の基本は異文化体験よ」、「その土地に根差した生活文化はどこも素晴らしい。だから敬意を払うの」とおっしゃていたことを思い出します。最近の旅番組の内容が悪い訳ではありませんが、「兼高かおる 世界の旅」のように教養が刺激され、旅心を搔き立てられるほどの番組は無くなったと感じています。