[4日 ロイター] - 米インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は、同社の顔認証サービス「レコグニション」の販売を巡る2件の株主提案について、株主総会での採決を見送ることを認めるよう米証券取引委員会(SEC)に要請していたが、SECが却下していたことが分かった。

問題となっている株主提案とは、「レコグニション」の政府への販売に際して、同社取締役会が人権侵害の恐れがないと判断することを条件とする内容。もう1件は、「レコグニション」の利用に伴い人権やプライバシーへの悪影響がないかどうか審査することを義務付ける内容。

両提案とも、株主から過半数の支持を得るのは厳しいとみられている。アマゾンのジェフ・ベゾス創業者兼最高経営責任者(CEO)は4日、マッケンジー夫人との離婚調停が成立したが、ジェフ氏は保有するおよそ16%のアマゾン株について、議決権を維持することになった。

SECの決定について、アマゾンはコメントを控えた。

SECのウェウブサイトに掲載された資料によると、株主提案の採決見送り許可を求めるアマゾンの要望は3月28日に却下された。アマゾンはその後、決定再考を要請したが、4月3日に再び却下となった。