[東京 5日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比69円42銭高の2万1794円37銭となり、続伸した。米中通商合意に対する期待で中国関連株が堅調に推移。為替の円安も追い風となり、一時2万1800円台に上昇した。3月に付けた年初来高値に迫ったが、同水準では利益確定や戻り待ちの売りも出て、伸び悩んだ。

日経平均は寄り付き後、2万1839円18銭まで強含み、取引時間中として3月4日以来約1カ月ぶりの高値をつけた。トランプ米大統領と中国の劉鶴副首相が会談。トランプ氏が、中国との通商合意が4週間以内に発表する可能性があると述べたことなどが関心を集めた。

市場からは「日経平均が年初来高値を抜けて200日移動平均線を試すには、値がさのハイテク株が買われる必要がある。米国株市場でフィラデルフィア半導体指数<.sox>が一段高となるか見極めたい」(東海東京調査センターのシニアストラテジスト、中村貴司氏)との声が出ていた。

TOPIXは0.36%高で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は9112億円だった。東証33業種では、海運、金属製品、電気・ガスなどが値上がり率上位に入った。半面、水産・農林、精密機器、小売などは値下がりした。

東証1部の騰落数は、値上がり1212銘柄に対し、値下がりが809銘柄、変わらずが119銘柄だった。