【要点解説】押さえておきたい、「ソニー復活」3つのポイント
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注目のコメント
辞めソニーとして、コメントさせて頂きます。
振り返ると、平井さんが、社長に選ばれたときの評価は、特に社内では低かったです。後任を実質上選ぶストリンガーさんが四銃士と呼ばれる4人の候補者を選んだ後、平井さんがネイティブとして英語が話せるただ一人の候補者だったからだ、と社内ではまことしやかに言われていました。私自身は、彼が商品が好きであることを感じていたので、エレキに対する注目度が上がると期待していました。
社長就任直後はやることなすこと上手く活かず、資産の売却を繰り返していたので、OBからも批判されていたかと思います。批判の内容も納得できる面もあるものの、時代が変わっていますし、エレキだけで稼げる時代でもないので、仕方ない面も多かったですし、なかなか切りにくい資産もあり、決断できたのは確かに彼の功績だと、思います。
サブスクリプションの話が出ていますが、ソニー自ら、Music unlimitedなど多くのサービスをやっていましたが、先行他社に開けられた溝は大きく、上手くいきませんでした。ゲームだけは、分母のPS4が大きくなったので、ビジネスとして成り立っていますが、積極的なサブスクリプションの加入ではなく、加入しないと機能を存分にいかせないと言う理由での消極的な加入と言えます。ですので、サブスクリプションを極めるなら、みんなが積極的に使いたいと思わせるサービスの構築が急がれます。Googleもライバルになるようですから、戦略をしっかりと立てて、戦って欲しいです。
とは言え、この3つの中では、吉田さんをマネジメントチームに引き入れた事が最大の功績だったと私も思います。ですが、吉田さんが後任のCEOとして相応しいのかはまだ全く分からないので、期待半分心配半分ですね。平井さんのような商品への愛があるのか、社外からでは分かりません。
ここではあまり語られていませんが、ソニーグループの結束を高めたのは、平井さんだと思います。現在の組織体系は以前、大失敗した社内カンパニーと大きく変わらないでしょう。カンパニー制では、カンパニー間の競争を促していましたが、現在上手くいっているのは、協調・協力を促しているからです。One Sonyを掲げ、グループが纏まったのは、平井さんの大きな功績のひとつでしょうね。「Kaz」の愛称で知られる平井さんの下で、ソニーは以前とは全く違う会社に生まれ変わりました。こうして勝ち取った「最高益」をどのように受け止めるかは、人それぞれかと思います。
そして、実は国内企業でもっともサブスクビジネスがうまくいってるのはソニーなのではないかとも考えます。企業のトップがサブスク化を決断し、カルチャーとして各セグメントに波及していくまさに好例です。2014年の吉田CFO着任直後のスモールミーティングの記事がまだあったので残しておく。
https://newspicks.com/news/561953/
ソニーに関して過去のコメントでは散々っぱら、事業切り離しに対して
懸念を述べてきていたが、結果的には惨敗したエレキの大部分を切り売りし、土地も建物も事業も人も売り払った結果膿を出しきり、きちんと利益の出る事業が残った。そして、それでいてソニーらしさをまだ感じられる事業は残っている。またTVなど苦戦必至の事業で利益を出るように改革したのは素晴らしい。
何回も書くが、これは吉田CFOが逃げずに重たい問題に立ち向かって矢継ぎ早に対策を打ち、負けムードを打ち消して平井さんがビジョンを語っても上滑りしないだけの実績を上げさせたからだと思う。
今後のソニーの奮起にも期待大。
□売った事業
・小型液晶ディスプレイ(JDIへ
・リチウムイオン電池(村田へ
・化学事業(政党銀へ
□やめた事業
・多くの完成品組立
・基板や部品事業など
□続いてる事業
・TV
・カメラ
・スマホ
・プロ用機器
・プレステ
・フェリカ
・BDプレーヤー
・CMOSイメージセンサー
・MMIC
・高ポリ液晶
・ストレージメディア(BD/CD)
・メディカル機器
・音楽
・映画
・金融
□復活した事業
・aibo