3月短観、景況感2期ぶり悪化 大企業製造業、景気鈍化が鮮明に
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業況判断DIの悪化は予想通り。海外での需給判断が大きく悪化したことが原因だと思います。先行きにも慎重姿勢が残っています。
ただ、設備投資計画が高めだったのが明るい材料。とくに、今年度の大企業・製造業が+6.2%と2004年度以来の強気の計画になりました。業績計画をみても、事業環境が大きく悪化するとは見込んでいない印象を受けます。ほぼ予想通りの悪化となりました。
設備投資計画も二週間前に公表された法人企業景気予測調査の通り製造業で強めの計画でしたね。
ポイントは今後どうなるかでしょう。
市場の中には、大企業製造業の業況判断DI「先行き」(今回8)の水準を次の短観の業況判断DI「最近」が上回るかどうかで景気の底打ちを判断する見方もありますので、次の6月短観で8を上回れば底打ち期待が高まりますし、逆に下回れば底打ち期待が後退することになるでしょう。先に発表された他の調査でも製造業が大きく落ちて全般にマイナスだったので、落ち込み幅が多少大きかった感じはありますが、大方の予想通りの結果かと思います。ただ、雇用情勢はまだ強いですしこの調査をしていた時点の予想に比べると生産は高くないとはいえ改善していますから、この6年間の景気拡大局面の後半を引っ張った海外経済の動向次第では、持ち直す可能性無きにしも非ずかも。
景気を実力以上に高め続けた反動が日本に限らず大きそうな経済環境が気になりますが、ある程度の景気の波は受け入れて、GDPを生み出す国内企業の実力を、外的要因に過度に左右されないところまで性根を据えて高めていくことが必要な局面を迎えているように感じないでもありません。国内で富を生む中堅中小製造業の落ち込み幅が大企業より大きいことが気がかりです (^_-)-☆