データ活用の現在地。マーケと製造の谷に、ビッグデータは橋を架けるか?
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ディープラーニングやAIが出てきたときって、ある意味魔法のツールのような受け止められ方をしていたと思います。現在、デジタルマーケティングなどの分野では活用が進んでいますが、なぜ製造業などBtoB領域での活用事例をそれほど耳にしないのか? ローランドベルガーの長島聡さんに聞きにいくと、製造とマーケの間にあるギャップが明らかに。
この話を聞いて、トレジャーデータのプラットフォームや、ソフトバンクの人流データが活かせるBtoB領域も見えてきた気がします。堀内さん、金子さんがこれからどんな手を打っていくのか楽しみです。データ活用のバーチャルとリアルの壁がよくわかる記事でした。
来年度、「社会を知る講座 パーソナライズされる社会」を実施する上で、さまざまな専門家の方に話を伺っていますが、バズワードのようにデータの蓄積、分析、活用と言いますが、誰の何の為にするのかが重要だと感じています。
"「7割の品質」「7割の確率でうまくいくオペレーション」「7割の歩留まり」。こう当てはめてみればわかると思いますが、これを製造業で採用するのは現実的ではありません。職業病とも言えますが、職人というのは99.99……%と非常に細かいディテールの部分で勝負している人たちです。おそらくそこに、製造にAIや機械学習を導入するための一番のハードルがあります"
"何のためにデータを集めるのかというと、生活者を便利にするためです。人が多くて店が足りないところに店ができる、というのも便利の一つですね。さらに進んで、満員電車に乗らなくていい世界、テーマパークで待たなくていい世界みたいなことも考えられます。
そうやって誰もが少し先の情報を得られるようになり、今の不便を解消できるようになることが、データ解析の価値だと思います"ビッグデータは高い確率で効果を出すマーケティング施策を検討することには長けているが、同じく高い確率で生産性が高まる生産ラインを作ることには向かない、という話は、ちょっとイノベーションのジレンマのようにも似たような話だなと思われます。
本文でも書かれていますが「職業病とも言えますが、職人というのは99.99……%(という精度で既に仕事をしている)」ということなので、既存の企業がビッグデータを活用するには、勇気を持って一度生産性を下げてでも「失敗のデータ」を取りに行くスクラップ&ビルドのフェーズが必要では、と感じました。
後発の企業は当然データをフル活用しながら追いかけてきますから、中長期的にはそちらの方が高い競争力をもってくるでは?と想像します。