【インスタ創業者】写真以外の機能は捨てる

2019/4/27
2010年に設立、12年にフェイスブックに10億ドル買収され、18年には世界ユーザー数が1億人を超えるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのインスタグラムは、いったいどのように生まれたのか。

「Masters of Scale(マスターズ・オブ・スケール)」のリード・ホフマン氏が、18年9月にCEO退任を電撃発表したケビン・シストロム氏に、創業当初の話を聞いた(インタビューが行われたのは18年5月)。
Listen to Masters of Scale at applepodcasts.com/mastersofscale and follow us Twitter.com/mastersofscale.
ホフマン 共同創業者のマイク・クリーガーとはいつ出会ったのですか。
シストロム あるベンチャーキャピタルに、「バーブン」に出資してもいいが、共同創業者を探せ」と言われたのです。
私は「1人で大丈夫です」と言ったのですが、その投資家は、「だめだめ。私が出資する会社はどこも、共同創業者を置かせている」と言う。
そこで周囲に相談したところ、マイクを紹介されました。スタンフォードの同期生で、同じ起業の授業をとっていたことがわかりました。すぐに意気投合しました。
マイクは最高に性格がよくて、ものすごく謙虚で、とても頭がいい。この8年間、素晴らしい協力関係を築けたと思います。当時はお互いに賭けでしたけれどね。
共同創業者のマイク・クリーガー(左)と。(写真:JASON HENRY/The New York Times)
でも、スタートアップを立ち上げるのは、少なくともビジネスにおいては最も困難でつらいことの一つです。
誰も知らないことをゼロから立ち上げて、世界に好きになってもらわなければいけません。もちろん利益もあげなくてはいけません。
そんなとき自分の様子を心配してくれて、支えてくれて、仕事を分担できる相手がいるのは素晴らしいことです。
私ひとりだったらインスタグラムはうまくいかったと、確信を持って言えます。
マイクと私は補完し合うスキルを持っているだけではありません。
最初の1〜2年は本当にいろいろなトラブルが起きました。隣にいて一緒にやり遂げられる相手、難しい問題について語りつくせる相手がいなければ、うまくいかなかったでしょう。
ホフマン それでマイクとの二人三脚が始まったわけですね。