[サンフランシスコ 14日 ロイター] - 米フェイスブック<FB.O>で「フェイスブック」や「インスタグラム」など同社の主要アプリを統括してきたクリス・コックス最高製品責任者(CPO)が14日、退社を発表した。

マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)の側近だったコックス氏は、13年勤めたフェイスブックを離れるのは「非常に悲しい」としながらも、同社が新たな製品の方向性を打ち出す中で適したリーダーが必要だとコメントした。

14日には、フェイスブック傘下のメッセージアプリ「ワッツアップ」の担当副社長だったクリス・ダニエルズ氏の退社も発表された。ワッツアップやダニエルズ氏からのコメントは得られていない。

発表を受け、フェイスブックの株価は引け後の時間外取引で1.7%下落した。

ザッカーバーグCEOは先週6日、傘下のメッセージアプリ上における利用者間の対話の暗号化を進め、プライバシー保護を図る方針を発表。「メッセンジャー」などの傘下アプリに互換性を持たせる計画を示した。[nL3N20U03X]

当局への届け出によると、コックス氏は今週11日に退社の意向を会社に伝えていた。関係者によると、ダニエルズ氏は数カ月前に退社の意向を伝えていた。

ザッカーバーグ氏は6日、Wired誌に対し、フェイスブックのアプリを統合し、プライバシー保護機能の強化を図る上で「適材適所を確保するため、社内で多くの仕事がある」と語っていた。

ザッカーバーグ氏は14日、社員に幹部2人の退社を発表した。

フェイスブックの製品戦略はこれまで、コックスCPOとハビエル・オリバン副社長が主導してきた。

ザッカーバーグ氏は、今後はオリバン氏がアプリの統合に向けた取り組みを指揮すると発表。「ワッツアップ」の新たな責任者にはウィル・キャスカート製品管理担当副社長が、「フェイスブック」の新たな責任者にはビデオ・ゲーム部門のトップだったフィジー・シモ氏が就くと明らかにした。

ザッカーバーグ氏はまた、後任のCPOをすぐに充てる計画はないとし、キャスカート氏とシモ氏、「インスタグラム」と「メッセンジャー」の各責任者は今後、自身の直属となると発表した。これにより、ザッカーバーグ氏は新たな戦略で互換性を持たせたい製品の指揮が執りやすくなる。

*内容を追加しました。