伊藤忠vsデサントの大義なきTOB、成立確実でも残る感情的なしこり
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敵対的TOBを好んで実行する日本企業などほぼ皆無でしょう。
ここに至るまで、かなりのやり取り、駆け引きをやって来たはずです。
敵対的TOBをすることを非難する声が多いですが、悪であれば法律で禁止すれば良いだけです。
出来るということは、そのリスクを十分認識した上でやっていると考えるべきだと思います。
ですから、今更感情的しこりが残る…ことを殊更今の段階で強調しても、伊藤忠は想定内では?
もし、想定外だったら、そっちの方がびっくりですし、それが事実なら伊藤忠は責められるべきです。株式会社である以上、株主との関係は無視出来ない。
お客様と社員、ブランドを優先した経営をしたいなら、
経営は閉じた方が良い。そのかわりスピード、スケールダウンは避けられない。
しかし、B to Cブランドであるデサントはお客様によって育てられ、変化、進化してきたわけなので、デサント本体の経営陣はお客様と株主のバランスをもっととっても良いのではないだろうか?
自分のもの、内向きなこだわりは本当の閉じる戦略にはならない。お客様と社会、ステークホルダーを見据えた上で、閉じる戦略、閉じる経営をしなくてはいけない。
閉じ方を間違えると、社会からも見放されてしまいますから。現社長が就任した年にルコックがイメージに梨花さんを起用したことでイメージが随分変化したことを覚えています。
さらにデサントのオルテラインやブラン、デサントポーズにオーラリーの岩井氏を起用するなど美意識を感じます。以前は物としてのプロダクト感が強い印象でしたが、人が着るデザインを意識しだしたことによってブランド力が付いたと思います。
ここ5年で自社ブランドのデサントの売上の割合が20%ほど上がり、売上構成の40弱を占めるようになっています。今のデサントの強さは自社ブランドのブランド力でしょう。現社長が主導したかは分かりませんが、この就任後の変化を見ると、社員の9割が反対著名をすることに納得感があります。
確かに売上を韓国に依存してはいますが、中国へ展開も着実に進めています。創業家の保身と言い切るのは違和感がありますね。伊藤忠が納得できる戦略を提示できているかも分かりませんね。
話は逸れますが、オーラリーの岩井氏がパリで自身のコレクションを発表しました。誠実な物作りでカッコよかったです。岩井氏の評価がデサントの評価を上げてくれそうです。