金融庁はCLO新規制を来週にも公表、「深度ある分析」求める
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初心者なりのCLOの概要と現状分析です。最近注目を集めてますが、市場の崩壊は「何かしらの信用リスクが不適切に評価され過ぎた結果」というケースが多いことからCLO、企業金融が注目されているのだと思います。
過去の信用リスクをまとめた文献
https://newspicks.com/news/3308898/
(概要)
CLOは、低格付けの企業向けローン(=バンクローン)100〜200種を債権者(銀行)からSPCへと移し替えた証券化商品。1つのCLOの中は、AAA〜CCCなどの弁済順位格付けで区分される。ローンの貸出先から返済される元利金が弁済原資となり、AAAが最も優先される。
一般的に、運用会社が投資家に販売するCLOファンドは、高格付け(AA以上)のCLO30種類程度でポートフォリオを構築している。投資家は間接的に3000〜6000程度のバンクローンに投資していることになる。
特徴として、高格付けCLOはリーマンショック時にも格付けが変わらずデフォルトしなかった実績(ただし価格は30%程度下落したこともある)を持ち、低金利環境下でリターンを求める投資家からは魅力の高い商品となっている。
(現状のリスク)
・CLOを組成したSPCの運営者は当該CLOの一部を継続保有する必要がある「リスクリテンションルール」規制は一部免除されている。
・裏付けとなるローンのコベナンツ(財務等制限条項)が緩和されたローン(=コベナンツ・ライト)のバンクローン市場における割合が増えている(ピクテの2018年10月末のレポートによると新規のバンクローンの57%がCoLite)。CoLiteの比率が特に高いセクターは一般消費財、通信、素材とのこと。
・結果、ローンの貸出先企業全体の債務比率が上昇している。
・円と相対的に見てドルの需要が強く、為替ヘッジコストが高まりCLOの期待リターンが低下している。
・最終的な投資家がCLOの中身を細かく評価することは相当困難だと考えられる。
(参考)
ピクテ投信投資顧問の銀行貸出に関するレポート(2018.10.29)
https://www.pictet.co.jp/Individual/Report/markets/global/20181029
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