【松田憲幸】英語とコンピューター、両方できる人は少ない

2019/3/11

映画に夢中、NYで働きたい

そのころ私が非常に影響を受けた映画が、『摩天楼はバラ色に』と『ウォール街』の2作。どちらもニューヨークで働く男たちの話で、1987年の作品です。
『ウォール街』のなかで、マイケル・ダグラスとチャーリー・シーンが、ミストサウナの中で話すシーンがあります。
そのときの“The most valuable important commodity I know of is information.”というセリフが最高にカッコよかった。
ホテルニューオータニのスパにはミストサウナがついているので、私の友人の外国人がニューオータニを利用するたびに一緒にスパのミストサウナに入り、“The most valuable important commodity I know of is information. ”というセリフを毎回発していました。
その後、家を購入したときも、ミストサウナだけはつけてしまうほどでした。
『摩天楼はバラ色に』は、カンザスから出てきたマイケル・J・フォックスが、ニューヨークでサクセスするという映画です。
これも大好きで、新卒で1989年4月にSEとしてIBMに入社することになったときは、IBMのビルに入るときに『摩天楼はバラ色に』のサウンドトラックをイヤホンで聴いて、自分もニューヨークで働くところをイメージしていました。
私はTOEICで900点を取ったので、海外に比較的早く出張に行けるのではないかと期待していました。
しかし、いま思えば、英語ができるかどうかというのは、それほど重要な要素ではありません。
ただ、ラッキーなことに、入社1年5カ月目の1990年8月にその夢がかなったのです。最初はわずか2週間でしたが、ニューヨーク出張に行けることになりました。
うれしくてうれしくて、英語を勉強し続けてきて本当に良かったと思いました。
私がニューヨークに行くことになったのは、ある偶然の結果でした。