[パリ 18日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は今後数週間に行う演説で、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)はEUへの警鐘だと指摘し、EUは国際的な発言力を強める必要があると訴える見通しだ。大統領に近い関係筋が明らかにした。

大統領の側近は今回の演説について、影響力を示すことや自らを守ることができていない欧州への「警告射撃」の意味合いがあるとし、マクロン氏が2017年9月にソルボンヌ大学で行った演説でEUの抜本的改革を訴えて以来の重要な演説になると述べた。

大統領に近い関係筋の1人は「現在は極めて重要な時期にある」とし、「英国以外に離脱国が出るのを防ぎ、現状維持に陥らないために、欧州は目を覚ます必要がある」との見方を示した。

仏大統領府は18日、マクロン氏の演説は2月終わりか3月初めに行われると明らかにした。具体的な日程と場所は確定していないとした。

マクロン大統領はブレグジットについて、トランプ米政権の誕生や「黄色いベスト」と呼ばれるフランスの反政権運動につながったのと同じ現象で、グローバル化や権力層への反発が背景にあるとみている。

今回の演説でマクロン大統領は、厳しい世界環境の中でEUをより強力なプレーヤーと考えるべきだと他の加盟国に訴える考えだ。

関係筋は「EUは域内の規制を比較的うまく整備し、平和な地域を築いたが、過酷な世界でどのように振る舞うべきかはまだ理解していない」と語った。