[レイキャビク 15日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は15日、訪問先のアイスランドで記者会見し、アイスランドとの貿易・企業投資拡大に向けて経済関係を強化する考えを示した。

ポンペオ氏は「両国間で経済対話を確立した。すぐに実を結ぶと思う」と期待を示した。

原油や天然ガスなどの資源が豊かな北極圏は、各国が関心を寄せている。また、地球温暖化により北極圏では氷が溶け、アジアや欧州、米東海岸との通商のための新たな航路の開拓が可能になりつつある。

ポンペオ氏は、両国の経済関係強化について、正式な貿易協定という形式になるか、もしくは、通商コストの削減や貿易障壁の撤廃という形になるかは分からないと説明した。

会見に同席したアイスランドのトールダルソン外相は「通商や商業分野において潜在能力がある」と述べた。

北極圏で中国とロシアが存在感を強めるなか、安全保障分野における協力について議論することもポンペオ氏の訪問目的のひとつだった。

ポンペオ氏は、アイスランドは「世界における戦略的な場所だ」と説明。北極圏で中国やロシアが存在感を増していることに米国はどう対応するかとの質問に「この地域で友好国や同盟国をみつけ、共に協力し、どのようにアプローチするか真剣に議論することだ」と説明した。