[ロンドン 13日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は13日公表した月報で、今年の国際石油市場は急増する石油輸出国機構(OPEC)以外からの原油供給を吸収することが困難になるとの見通しを明らかにした。

2019年の需要の伸びは日量140万バレルと予想し1月から据え置いた。

「価格の下落や中国と米国で始まる複数の石油化学事業によって需要は下支えされるが、景気の減速により伸びは抑えられる」と分析した。

2019年のOPEC非加盟国による原油供給の伸びは日量180万バレルと予想し、これまでの160万バレルから引き上げた。一方、今年のOPEC産原油に対する需要予想は日量3070万バレルと1月の同3160万バレルから引き下げた。

ベネズエラへの制裁による供給減に市場は対応できるとの見方を示し「大半の市場で在庫は現在豊富にあり、より多くの余剰生産能力が存在する」と指摘した。

「原油価格が警戒すべき水準まで上昇していないのは、2018年下半期に積み上がった過剰供給をなお解消しつつあるからだ」との見方を示した。

「量については2019年の米国の原油生産の伸びはベネズエラの現在の生産量を上回る。質に関してはより複雑だ。質が問題になる」としている。