[パリ 12日 ロイター] - 欧州航空大手エアバス<AIR.PA>は超大型旅客機「A380」の生産中止を間もなく決定し、2月14日の決算発表時に公表する可能性がある。業界関係者とアナリストが明らかにした。A380の生産を巡っては、エミレーツ航空からの受注が生命線となっていたが、エンジンに関する交渉で結論に至らずに失敗。代替案の検討を余儀なくされ、A380の生産中止の引き金となったもようだ。

エアバスは、エミレーツ航空が注文の一部を「A350」や「A330」などA380より小型のモデルに切り替えることを望んでいるという。

また、最終的な発表のタイミングに関しては交渉結果次第とみられているが、エアバスは14日の決算発表に向け計画の一部を明らかにする可能性があるという。

エージェンシー・パートナーズのアナリスト、サッシ・トゥサ氏は「A380は格納庫内の『巨象』であり、この件について何も言及しないのは不可能だろう」と指摘した。トゥサ氏は先週、赤字計画を中止する決定が差し迫っているとの見通しを示していた。

A380の生産中止に関する決定には、エアバスの取締役会による承認が必要。取締役会は13日に開催される。

エアバスはコメントを控えた。