[東京 12日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の110円半ば。アジア株の全面高が支えとなり、円が広範に下落。日本の連休中に急変したスイスフランの影響も限られ、ドルは年初来高値を更新した。

日経平均が500円を超える上昇となるなどのアジア株高を受けて、ドル/円は前日の堅調地合いが継続。一時110.65円と昨年12月28日以来1カ月半ぶり高値をつけた。

前日からドルがじり高となった手がかりは、米中通商協議への期待感。コンウェイ大統領顧問は11日、フォックス・ニュースのインタビューで、トランプ大統領は中国の習近平国家主席と「近く会いたがっている」とし、合意に近づいているかとの質問に対しても「完全にそのようにみえる」と述べた。

トランプ大統領のアドバイザーが、来月の米中首脳会談開催に向けて非公式の協議を進めているとの一部報道も関心を集めた。

<スイスフランでフラッシュ・クラッシュか、また日本勢不在時に>

連休中の話題はスイスフランだった。日本時間11日午前7時過ぎ、特段の手がかりがない中で0.99フラン後半から1.00フラン後半へ突然急落し、その直後には再び0.99フラン後半へ値を戻した。

週明けアジア市場の序盤は、取引量の多い日本が休場だったため商いが閑散だった。その中で、瞬間的に価格が急変する「フラッシュ・クラッシュ」が発生したとの指摘が多数出ている。

瞬間的な動きだったため、明確な水準は定かではないが、スイスフラン/円も同様に109円半ばから108円半ばへ急落した後、すぐ109円後半へ急反発した。ただ、日本の個人投資家の間では「スイスフランはあまり人気がなく、取引も少なめ。大きな影響が(個人の間で)出たという話はあまり聞いていない」(FX会社幹部)という。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 110.56/58 1.1277/81 124.70/74

午前9時現在 110.38/40 1.1276/80 124.49/53

NY午後5時 110.36/39 1.1275/77 124.44/48

(為替マーケットチーム)