[シドニー 12日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が発表した1月の企業景況感指数はプラス7と、前月から4ポイント上昇し、長期平均のプラス6を若干上回った。前月は大幅に低下していた。

変動の激しい信頼感指数も1ポイント上昇してプラス4となった。

NABのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「季節要因や統計上の変動が(12月の)統計の一部要因だった可能性があるが、景況感のトレンドは下向きとなっている」とし、「1月の調査でこれが裏付けられた。企業部門の活動が急速に落ち込んだとはみていないが、一定の失速が見られた」と指摘した。

また、オーストラリア準備銀行(中央銀行)の金融政策について、「予見可能な将来は中立を維持する見通しだが、現時点での成長の道筋や下振れリスクの拡大を踏まえると、次の金利変更は引き下げになる可能性がある」との見方を示した。

1月の調査では、内需を反映する先行きの受注に関する指数が3ポイント上昇のプラス2となり、マイナス圏から抜け出した。雇用指数も1ポイント上昇してプラス5となった。

このほか、販売指数は3ポイント上昇のプラス10、利益を示す指数は4ポイント上昇のプラス5となった。

業種別では1月も小売りが最も軟調だった一方、鉱業や娯楽、金融などは良好だった。