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今回のTOBは、僅か8%の株式の取得で、伊藤忠がデサントの経営権を握ってしまうものである。TOB価格は50%のプレミアムと、一見高いが、株主の応募が8%分を上回れば比例配分になってしまい、その価格で全株主が売れるわけでもない。一方、伊藤忠に40%の議決権を与えれば、議決権行使率を勘案すると実質的な親子上場になる。親子上場は、大株主と少数(一般)株主の利益相反であり、東証のコーポレートガバナンス・コードにも反する。すなわち、プレスリリース通り、株主一般の利益に反することは自明だ。最近ではソフトバンクグループとソフトバンク、日産とルノーが反面教師になる。

具体的に例を挙げれば、わずか8%の株式を取得した伊藤忠に今後の商流が集約されるのでは、デサントの収益にも、ひいてはデサントの60%を引き続き持つことになる少数(一般)株主の利益をも害する可能性が高い。本来デサントは、企業価値を最大化するために、伊藤忠を含むすべての商流の中で都度、最善のものを選択すべきだからだ。

また、経営陣の交代要求と言うが、デサントはここ数年好調な収益を上げており、株価も数倍になっている。一般株主から見て、現経営陣を交代させるに足る合理的な理由は無いと言うべきだ。

もしも伊藤忠がデサントを支配したいなら、100%子会社にしてデサントを上場廃止するのが筋である。そうすればすべての株主は株を売る機会を与えられるし、親子上場の弊害もなくなる。よって、今回の中途半端なTOBには到底賛成しかねる。

なお、昨日の別記事で「敵対的」という言葉に過剰とも思える否定的な意見があるが、法律的な用語において、"hostile(敵対的)"とか、"悪意者"とか、一般人から見れば一見違和感がある言葉が用いられるが、いずれも、「経営陣の合意がない」とか「内部情報を持っている」といったことを示す法律的・技術的な常用句であって、そこに何らかのネガティブな要素があるわけでもなく、殊更問題にする必要はないと僕は思う。
デサントがホワイトナイトを見つけることは難しいのかもしれない。仮にTOBが成功してもしこりは残るだろうし、難しい舵取りになりそう。
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デサントが対抗するには、ホワイトナイト(白馬の騎士)を見つけて、対抗TOBを実施してもらうか、伊藤忠よりも高い価格で株式を買い取る方法などがあるが、スポンサー探しや資金調達は難しいとみられる。
伊藤忠商事株式会社(いとうちゅうしょうじ、ITOCHU Corporation)は、大阪府大阪市北区と東京都港区に本社を置くみずほグループ(旧第一勧銀グループ)の大手総合商社。日本屈指の巨大総合商社であると共にアジア有数のコングロマリット(異業種複合企業体)でもある。 ウィキペディア
時価総額
3.59 兆円

業績

株式会社デサント(英語: DESCENTE LTD.)は、大阪市天王寺区に本社を置くスポーツウェアの専門メーカーである。 ウィキペディア
時価総額
1,051 億円

業績