[ワシントン 29日 ロイター] - 米下院歳入委員会のリチャード・ニール委員長(民主党)は29日、連邦債務上限の引き上げについて、議会に要請する時期などトランプ政権としての方針を示すよう求める書簡をムニューシン財務長官に送付した。

財務省報道官は書簡を受け取ったことを確認し、内容を精査していると述べた。

現行の債務上限は3月1日が期限となる。アナリストは議会が20兆ドルを大幅に上回る水準に上限を引き上げなければ、初のデフォルト(債務不履行)のリスクが高まるとみている。財務省は様々な措置を講じて期限後も一定期間、資金のやりくりができる見通しだ。

ニール委員長は書簡で「米国は全ての支払い義務を引き続き完全かつ期限通りに行う必要がある」とし、必要な債務上限の調整について説明を求めた。

連邦債務上限の問題は、政府機関の一部閉鎖につながったメキシコ国境の壁建設予算を巡る議論に巻き込まれる兆しが出ている。

CNNによると、共和党のリンゼー・グラム上院議員はトランプ大統領に対し、債務上限問題を国境警備を巡る交渉の一部にする可能性を検討するよう促したという。

民主党のシューマー上院院内総務はこうした考えを拒否し、「これ以上、人質をとるべきではない。合意に向けて交渉すべきだ」と述べた。

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