[デトロイト 23日 ロイター] - 米フォード・モーター<F.N>が23日発表した第4・四半期決算は赤字に転落した。北米以外のすべての地域で赤字となり業績を圧迫、営業利益は減少した。

ボブ・シャンクス最高財務責任者(CFO)は「2018年は満足のいく年ではなかった。第4・四半期もそれが続いた」と語った。

同社は世界的な再編に動いており、欧州での人員削減のほか、南米事業の再編、中国事業の立て直しを目指している。シャンクスCFOは再編しようとしている地域で今年、ストライキなどの障害が起きる可能性があるとの認識を示した。

フォードは2018年に関税引き上げやコモディティー(商品)コストの上昇、為替要因、タカタ製エアバッグに関連したリコールにより33億ドル相当の打撃を受けた。

先週には19年の業績について、関税コストや英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る不透明感を理由にさえない見通しを示した。[nL3N1ZG467]

シャンクスCFOは23日、英国で市場をリードする同社の地位によってブレグジットの影響をかなり受けやすい状況だと改めて指摘した。

第4・四半期の純損益は1億1600万ドル(1株当たり0.03ドル)の赤字、前年同期は25億ドル(同0.63ドル)の黒字を計上していた。年金コストなど一時的な費用を計上したことが主な要因。

一時項目を除いた純利益は1株当たり0.30ドルと、先週幹部が示した見通しと一致した。アナリストの予想は下回った。

税引き前の利益率は3.5%と、前年同期の4.9%から低下した。

北米の税引き前利益は20億ドル。その他の地域では赤字となり、アジアが3億8100万ドルと最大の赤字を記録した。中国での売り上げが大きく落ち込んだ。

フォードの株価は米株市場引け後の時間外取引で約1%上昇した。

*内容を追加しました。