[東京 23日 ロイター] - 野村ホールディングス<8604.T>傘下の野村キャピタル・パートナーズ(NCAP)は23日、米投資ファンドのカーライル・グループと共同で、沖縄県に本社を持つオリオンビールの買収に向け、同社の普通株式の公開買い付けを行うと発表した。

NCAPが51%、カーライルが49%を出資する買収会社が、オリオンビールの普通株式65万8500株を1株7万9200円で買い付ける。相対で買収する分も含めて総額は570億円となる見通し。マネジメント・バイアウト(MBO)の一環として行い、オリオンの嘉手苅義男・代表取締役会長も買収会社に出資し、経営を引き続き担う。

オリオンは野村・カーライルの出資を受けることで、ビール事業の海外展開など事業の強化を進める。オリオンがアサヒビールと結んでいる資本・業務提携は維持し、アサヒによる10%の出資も維持する。

野村は昨年、事業再編や事業再生などに取り組む企業に自己資金を投資するプリンシパル・ビジネスを展開するために、NCAPを設立。オリオンの買収は同社の第1号案件となる。

(布施太郎)