[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅高の109円半ば。一時109.80円まで上昇し、18日につけた年初来高値に迫った。米株安にもかかわらず日経平均が前日終値付近でもみあうなど、アジア株の下げ渋りが背景となった。

ドルは朝方の109円前半からじり高。株価のプラス転換に加え、日本時間早朝に米上院が政府機関の閉鎖解除に関する法案を24日に採決すると発表したことも、手がかりになったという。

前日海外市場では109円前半までドル安/円高が進行した。フィナンシャル・タイムズ(FT)紙がトランプ米政権は、週内に通商予備協議を開催するよう求めた中国の提案を拒否したと伝えたことが手がかり。

しかし、米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長はこの報道を否定。アジア時間にかけて円が売り戻される一因となった。

日銀はきょうの金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を決定。予想通りの結果で、ドル/円に反応はほとんどなかった。

この後、黒田東彦総裁の会見が行われるが「市場の関心は米政府機関の一部閉鎖がいつ解除されるか、英国の欧州連合(EU)離脱代替案が可決されるかなど、もっぱら海外情勢に向いている」(外為アナリスト)といい、円相場への影響は限られそうだとの声が多かった。

<NZドルが上昇>

動意に乏しかったアジア時間に目を引いたのはNZドルで、73円半ばから74円前半へ上昇した。

きっかけは第4・四半期の消費者物価指数(CPI)。前年比1.9%の上昇と予想の1.8%上昇を上回った。

市場では、今後の利下げの可能性が低下したとの指摘が出ていた。「堅調な労働市場と賃金上昇圧力がインフレを押し上げている。中銀のインフレ予想には上振れリスクがある」(ゴールドマンサックス)という。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 109.61/63 1.1366/70 124.60/64

午前9時現在 109.35/37 1.1361/65 124.25/29

前日NY5時 109.36/39 1.1358/60 124.24/28

(為替マーケットチーム)