[北京 21日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は21日、甚大な影響をもたらす想定外の事態を意味する「ブラックスワン(黒い白鳥)」に警戒するとともに、顕著であるにもかかわらず看過されているリスクを指す「灰色のサイ」を回避する必要があるとの認識を示した。国営新華社通信が報じた。

中国は昨年の経済成長率が28年ぶりの低水準を記録するなど、景気の失速ぶりが目立っている。

習氏は、経済動向が妥当な範囲内に収まる見通しで、中小企業の金融問題を実利的に解決するほか、雇用の安定を目指し企業支援を強化すると述べた。また多額の負債を抱える「ゾンビ」企業の問題を適切に解消するとした。

技術上の安全性は国家安全保障の重要部分であり、人工知能(AI)や遺伝子編集、自動運転車(AV)などの分野で法制化を加速すると表明。外部環境が困難かつ複雑となる中で、中国は海外の利益保護にるとともに、海外事業やその職員らの安全確保を強化するとした。