[サマセット(米ニュージャージー州)18日 ロイター] - ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は18日、連邦準備理事会(FRB)は利上げを検討する際に、忍耐強く指標を基に判断すべきとの認識を示した。

インフレ圧力は依然穏やかで、政府機関の一部閉鎖などに伴い経済の追い風は勢いを失ったと指摘。こうした圧力により景気見通しが悪化した場合、FRBは利上げを休止したりバランスシートの正常化軌道を修正する可能性があるとした。

その上で「慎重さや忍耐強い、的確な判断を伴う対応が必要となる。『指標次第』という言葉の重みが増している。持続可能な水準を超える成長が継続すれば、将来的に多少の利上げが必要とある可能性はあるが、経済の底堅い状況が揺らいだ場合、私は個人的な政策見解を修正するつもりだ」と述べた。

さらに、政策当局者が近年直面する課題はインフレ率が極めて低いことで、物価圧力抑制のために用いられる利上げが正当化されない可能性があると示唆。堅調な労働市場や賃金上昇にもかかわらず、物価を押し上げる圧力が高まる兆しがないなかでも、インフレ率がFRBの2%目標を達成すると見込んでいると述べた。

ただ、今年は経済成長を巡り市場で不安が高まっているとも指摘した。世界成長鈍化の兆候が出始めた昨年10月以降、FRBの引き締め継続を疑問視する見方が市場で強まっている。