[上海 16日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は16日、リバースレポで短期金融市場に過去最大の資金を供給した。

市場筋によると、人民銀は、7日物を通じて3500億元(516億8000万ドル)、28日物を通じて2200億元を供給。

この日は100億元のリバースレポが満期を迎えるため、差し引きで5600億元の供給となる。ロイターの算出によると、1日の供給額としては過去最大。

人民銀の動きを受け、市場のセンチメントが改善。中国10年債先物<CFTH9>は0.3%超上昇した。

人民銀行は、この日の供給について、銀行システムの「適度に潤沢な」流動性を維持することが狙いだと表明。納税のピーク期を迎えているため、大量の資金を供給したとし「銀行システム全体の流動性が急速に低下している」と説明した。

ウェブサイトに声明を掲載した。

景気減速への対応として、当局の政策緩和へのシフトがより明確になった。

ナティクシスのアジア新興国担当シニアエコノミストは「12月の貿易と製造業の統計が非常に悪かったため、当局の間ではより決定的な支援が必要とのコンセンサスが広がった。きょうの大規模供給はその表れ。中国経済には支援が必要ということを明確に示している」と述べた。

CITIC証券のフィクストインカム・リサーチ部門のトップは、資金供給は納税や旧正月休みを控えた現金需要の高まりなど、季節要因に対応するものと指摘した。今年の旧正月の休みは2月初旬。

*内容を追加しました。