サイボウズ青野社長が説く「会社というモンスター」に振り回されない覚悟
コメント
注目のコメント
これは良い記事ですね。私も青野さんと多くが同じ考えです。うちのスタッフはほとんどがポジティブで色んな課題に対して自ら改善策を提案する文化が根付いている点が良いところだと思っています。そんな中、たまにネガティブな意見を言うスタッフもいて「会社が○○してくれない」などと不満を口にしていると報告を受けます。その度に「会社って誰の事?誰に対して言っているの?私のこと?人事部のこと?そしてそれって自分事化して自ら解決に向けて提案すべきだよ。」と思います。たまにはスタッフ全員に向けてそういう話をしようと丁度考えていたので本当にタイムリーでした。そしてうちのスタッフにもこの記事はぜひ読んでもらうことにします。
昔、私が米国で住み込みのベビーシッターをしていた時代に、シッター仲間の日本人女性が私の家に来て、彼女のホストファミリーに対する愚痴(残業が多い、週末にイレギュラーに仕事を頼まれる、出来ればホストファミリーを変えたい…など)をこぼしていました。それを横で聞いていた私のホストマザーが言ったことが、
「その不満を直接相手に伝えたことはある?伝えてないのにファミリーチェンジをするのは、フェアじゃないと思う。不満を素直に伝えて、相手に変わるチャンスをあげるべき。伝えたのに状況が変わらないのであれば、あなたは初めてファミリーを変える権利がある」
という内容で、私は大変な衝撃を受けたのです。
渡米する前、広告代理店に勤めていた私は、クライアントや雇用主は絶対で、そこにフェアネス(平等性)を考えたことなど一切無く、何を言われても「大丈夫です、出来ます」と答える裏で、大変な不満とストレスを抱えていました。
おそらく前述の友人ベビーシッターも、ホストファミリーには笑顔で「No problem!」と言って仕事を引き受けていたのでしょう。しかしそれは彼女や私のホストマザーからしてみれば、不満を言ってくれなければ改善することなど出来ない、という話で、まさに記事内で青野社長がおっしゃっている"酒場で愚痴るのは卑怯者のやること、サイボウズが社員に課す「質問責任」"に繋がります。
ちなみに私のホストマザーは敏腕検事で、それはそれは懐の深い米国人女性だったのですが、私も彼女のように心を広く、周りからのフィードバックに「変われるチャンスをくれてありがとう」と言える人間になりたいなと常々思っています。私が大好きな会社のサイボウズ、と書くと駄目なのか(苦笑)。私が大好きな青野さんの経営センスが光る記事ですね。
大好きなことに間違いはないのですが、これをどんな会社も真似できるかと言うと、たぶん出来ない。理由は色々ありますが、一番の理由は会社の規模だと思います。グループウェアで抜群の支持を得て、グローバル展開にも注力しているサイボウズですが、従業員数はたったの600名弱。この人数だから経営も小回りが聞くので、常に会社の体質を改善し続けることができるのだと思います。
従業員はこんなに少ないのかと思いますが、よくよく考えると提供する商品/サービスも決して多くない。たぶん、これが日本の大企業との決定的な違いだと思います。日本の大企業は商品/サービスの点数が何百~何千にもなりますよね。で、それらが広く浅く利益を出して、トータルでそこそこの収益になる。ですが、サイボウズは少ない商品点数を少ない従業員で提供し、商品一つ一つが大きく利益を出している。この利益を生む体制は海外の大企業と似ていて一人あたりの生産性が高い、とても強い会社だと思います。