ヒトの臓器をブタが作る? 臓器移植の最先端
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注目のコメント
みなさま、あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。
サッシャさん、あゆみさん、本日もありがとうございました。
本日は昨年12月の指針改定のニュースに関して、一見してSFのようなこの「ブタ体内でヒト膵臓作製」をどのように実現させようとしているのか?特に注目されている中内先生グループの詳しい研究内容にフォーカスしてお話させていただきました。
サッシャさんとの最後会話で、誤解を招くことを言って終わってしまったかもしれないので補足をしておきます。
記事にある通り、これまでは動物の胚にヒトの細胞を混ぜた集合胚を動物の子宮へ戻して出産させることはできなかったのですが、この改定により、創薬や基礎研究に限っては集合胚からヒトの臓器を持つ動物を作る研究が認められたということです。出産後の個体に、ヒトの細胞が目的外の部位で発生する可能性などを検証することができるようになります。
ただし、出産はできるように緩和しましたが、その個体から得られる臓器を移植することはまだ禁じており、慎重にボーダーラインを引いています。
PICKONEの中でも一部お話させていただきましたが、倫理的な議論はもちろん必要ですし、また、作製した臓器をヒトへ移植するには越えなければいけない技術的課題がたくさんあります。臓器ごとに異なる問題点も存在します。
マウスですが、昨年は中内先生のグループから血管内皮細胞と血液細胞に関しての論文も発表されています。
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20180921/index.html#YOUGO2
“Generation of vascular endothelial cells and hematopoietic cells by blastocyst complementation”
10.1016/j.stemcr.2018.08.015
指針の改定は昨年10月に検討に入っていることが報じられていたニュースで、12月のこのニュース自体はプロピッカーでもある須田さんがレポートしてくださっている記事です。
今回の PICKONE で、この研究をイメージするのに少しでも参考になれば幸いです。最初この記事を読んだときに、そんなこと実現できるのか不思議でしたが、実際に三嶋先生の解説をきいてもSFのように思えました・・!(笑)
ラジオでサッシャさんが話していたように、すこしでも可能性があるとされているため研究が進んでいると思います。日本で、倫理的な議論もさらに進むといいですね。ヒトではなくブタから臓器(今回は膵臓)をつくると言われて、「実際にどうやったらできるのか? なぜ可能なのか?」について解説いただきました。三嶋さんのコメントでより今の状況を理解することができました。課題は多そうですがこうして注目を集めることも含め、大きな一歩ですね。