(ブルームバーグ): フィリピンの裁判所は4日、統合型カジノリゾート「オカダマニラ」の資金316万ドル(約3億4300万円)を横領した疑いがあるとしてユニバーサルエンターテインメント元会長の岡田和生氏に逮捕状を出した。

パラニャーケ市の地裁は岡田氏の同僚である臼井孝裕氏にも逮捕状を出した。フィリピン法務省は会社資金を承認なく支出した容疑で岡田、臼井両氏を立件している。裁判所資料によると、同地裁は保釈金をそれぞれ34万8000ペソ(約72万円)に設定した。

フィリピン法務省はオカダマニラを運営するタイガー・リゾート・レジャー・アンド・エンターテインメントのそれぞれ会長と社長として両氏が共謀し、2017年4月から5月にかけて316万ドルの会社資金を岡田氏の給料とコンサルティング料の名目で支出したとして3件の不正行為の疑いがあるとしている。取締役会の承認を得ない支出だったという。

岡田氏は法務顧問が電子メールで配布した資料で、容疑には根拠がなく、17年6月の不当な「更迭」までタイガー・リゾートの経営権を完全に握っていたため、自身の会社に不正を働くことはあり得なかったと主張。また支払いは同社への貢献の対価であり、臼井氏はこうした契約締結で取締役会の許可を得ていたとも説明した。臼井氏と同氏の法務担当者からはコメントが得られていない。

原題:Philippine Court Orders Okada Arrest for Alleged Embezzlement(抜粋)

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