ハゲタカから「相棒」へ 買収ファンド20年
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映画やドラマでのM&Aのイメージは「買い」だが、普通の商売で考えれば、モノは買うより売る方がずっと難しく、経営のリソースは購買部より営業部の方にずっと多く張られているものであり、この難易度の差は実際M&Aにおいても同じである。この20年の内、16年間に携わる事が出来たが、日本企業や経営者の事業を売る技術や意欲はこの間劇的に向上した様に感じる。
中央大学は大学院の国際会計研究課に、「M&Aとコーポレートガバナンス」という講義があった。私が講師だった。
M&Aとガバナンスを結びつけ議論をするというその視座は、時代を捉えた慧眼だったと思う。M&Aはガバナンスの組み換えでもあり、M&A活動自体にもガバナンスが大事なのだから。
残念ながら、研究課自体が解散し、講義はなくなってしまった。
どこか復活を希望する大学・大学院はないだろうか?例に漏れず自分も「ハゲタカ」のファン。
映画や小説、村上氏の「生涯投資家」などを読んで感じたこととしては、彼らは株式市場の原理原則と法律に則って真っ当なビジネスをしているだけで、世間で煽られるようなアウトロー感はないな、と。むしろ企業買収に反対する人の方が茹でガエル感があり、よほど異常な状態だと感じた。
年功序列や終身雇用といった昭和の発想がようやく劣勢になり真っ当な論理が通じる世の中が来つつあるのだと思う。