[北京 27日 ロイター] - 中国の裁判所が29日に麻薬密輸の罪に問われているカナダ人男性の控訴審公判を開く予定であることが、大連市政府の情報サイトで明らかになった。2国間の緊張がさらに高まる可能性がある。

カナダで中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL] の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)が米国の要請で今月初めに逮捕された後、中国ではカナダ国籍の2人が身柄を拘束されており、両国関係は緊張している。

中国東北部、遼寧省の高裁は26日、麻薬密輸の罪に問われているロバート・ロイド・シェレンバーグという名前の男性の公判が大連で29日に開かれると発表。

大連市政府のサイトによると、同被告はカナダ国籍で、一審で既に「膨大な量の麻薬」を密輸したとの有罪判決が下されており、29日は控訴審公判になるという。

カナダ外務省の報道官は、同被告が中国で最初に拘束されて以来、数年にわたり外務省として事態の推移を見守っているほか、領事館側から支援しているとしたものの、詳細には触れなかった。中国外務省の報道官は状況を把握していないが、中国政府としてカナダ政府に繰り返し厳正な態度を示してきたと述べた。

中国では通常、麻薬に関する法違反には厳罰が科される。

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