[ブリュッセル 14日 ロイター] - イタリアのコンテ首相は14日、2019年予算案について、週末の間にも欧州連合(EU)の合意を得たいとの考えを示した。ただ一段の譲歩は示していないことから、先行きは不透明となっている。

コンテ首相はEU首脳会議後の記者会見で、「できるだけ早く合意を得たい。週末の間の合意を望んでいる」と述べた。

コンテ首相は12日、19年予算案を巡る財政赤字の対国内総生産(GDP)比率目標について、当初案の2.4%から2.04%に引き下げると表明。[nL3N1YH4Q6]

ただ、欧州委員会が制裁措置の導入を見送るのに十分な水準まで引き下げたかについては現時点では明らかになっていない。

イタリアのトリア経済・財務相はこの日、欧州委員会のメンバーと会談を行ったが、当局者によると特に進展は得られていない。

コンテ首相はこの日、「われわれが示した赤字の目標水準は明白だ」とし、この目標値に基づきテクニカルな交渉を続けると述べ、同比率を2.04%を下回る水準には引き下げないと言明。こうした姿勢を示したことで交渉が難航する恐れがある。

ただ、21年の赤字の対GDP比率については1.5%を下回るとし、従来の1.8%から引き下げた。