[ストラスブール 10日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会のドムブロフスキス副委員長は10日、イタリア政府が2019年予算案を修正し、EU財政ルールに基づく過剰財政赤字是正手続き(EDP)を回避するには「時間が非常に限られている」と警告した。

欧州議会の公聴会で発言した。予算案は「大幅な」修正が必要だと訴えた。

イタリアのコンテ首相は12日にユンケル欧州委員長と面会する見通し。EDPが発動されれば、イタリアは長期にわたり市場の圧力にさらされるだけでなく、罰金などの経済制裁が科される可能性もあるため、回避を模索する。

欧州委は、イタリアと歩み寄ることができなければ、来週にEDP入りを勧告する可能性があり、そうなればEU財務相理事会が2月までにEDPを発動する公算が高まる。

ドムブロフスキス副委員長は、イタリアとの協議が不調に終わった場合は「次の段階に進む用意がある」と述べた。

同じ公聴会で、モスコビシ欧州委員(経済・財務・税制担当)は、イタリアとの対話は改善したと説明。それでもなお、予算の修正が十分でない場合にEDPを開始するため、引き続き準備をしていると語った。