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下手な補修はかえって構造物の寿命を縮めますよ、というお話。
人体においても、間違った薬の処方が毒になるのと一緒です。

「NHKが47都道府県に取材したところ、ほとんどがその実態を把握できていませんでした。」とありますが、そんな尋ね方をして「ウチの自治体にはありますよ」と答える役人がいるわけもなく。

実際、この種の問題が浮上してくるのであれば、それは「これから」の話だと思います。
戦後、生コンクリートが普及し始めてからおおよそ70年が経ちます。
これはおおよそ、コンクリートの寿命と一緒。
つまり日本人は、コンクリートの第一世代が死んでいくのを今まさに見届けているわけです。

1980年代後半には「アルカリ骨材反応」という種類のコンクリートの劣化が社会問題になり、コンクリートの材料設計が見直されることになりました。
1968年の十勝沖地震で建築構造物の、1995年の阪神・淡路大震災で土木構造物の耐震基準が見直されるようになりました。
コンクリートの国内史において、これらの事件の前後でつくられたコンクリートは設計の指針や思想が異なるため、別物と考えるべきです。
加えて、世の中に同じコンクリートはひとつとしてなく、それは作られた材料や、作用する外部環境、オーナーのお財布事情等、さまざまな要因が絡み合います。
これらを見分けて適切な補修計画を立てる、という行為が易しいものでないのはおわかりいただけるかと思います。

言い訳をするわけはないのですが、我々はコンクリ―トを社会インフラに使い始めてからまだ百年少々しか経ってなく、今浮かび上がっている劣化問題は、我々が「初めて」迎える問題だということです。
どうか性急な判断をあせらずに、人類史上初めて観測している劣化問題に冷静で寛容な判断を下すことが肝要かと思います。

(それにしても、トップ画像が再劣化の例だとはどうしても思えない。橋桁の水平方向ひび割れであれば内部鉄筋の腐食膨張やASR拘束によるものだろうが、修復跡は見られず、初見の劣化ではないのか。)
日経アーキテクチュア10月号では5年前に始まった耐震改修促進法の総括がされています。サッとしか見てませんが、見覚えのあるあんな建築こんな建築まで載ってました。全体の数字を捉える資料としてはなかなか見応えのある資料です。

ysdさんすでにご存知かもしれませんがよければ。
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/mag/na/18/00035/?SS=imgview&FD=1420927604
国交省も、今後30年でインフラ補修が194兆円必要と試算してます。