“これまで”が“これから”を決めるのではなく、“これから”が“これまで”を決める。理論物理学者・佐治晴夫さんインタビュー[STORY OF MY DOTS]
コメント
注目のコメント
よいインタビューですね。
私はいつも皆ではなく誰かの「最後の希望」でありたいと思っています。
最後の希望とは
https://dic.pixiv.net/a/%E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%B8%8C%E6%9C%9B
物理世界の不確実なゆらぎや、生命の定常非平衡性、記憶の非実在性を引いて、人生の不確かさから来る希望を語るのは、物理学者ならではだなと思います。
これからがこれまでを決めるというのは、原理的に確率的に記述される物理現象は、その過程の将来状態の条件付き確率分布が、現在状態のみに依存し、過去のいかなる状態にも依存しないというマルコフ性を持つという話で(つまり未来を決めるのは現在だけで過去ではなく、そうして作られていく未来が過去を織りなしていく)、理想を思い描いてそこから逆算した行動を取る計画を立てるというバックキャスティングとは異なるものだと思います。偶然ですが、授業で Dynamic Programming の recurrence equation デザインのコツを教える時、同じお言葉を使っていましたねぇ (実際にはモデリングなのですが、そのためのマルコフ過程的世界観が学生さんには分かりづらいようなので、デザインと言っています)
「“これまで”が“これから”を決めるのではなく、“これから”が“これまで”を決める。」
学生だったのはもうずっと前なのですが、コレは今でもまだそうですねぇ、ワタシ 毎日のように
「学生時代に周囲の「圧倒的な天才たち」に引け目を感じたという佐治先生ですが、」2014年のインタビューですが何度読んでも感動します。
このような大人に人生のどこかで出会えた人は幸せです。
>教えるとは「希望を語る」ことであり、授業とは「相手の心に火をつける」営みのこと。しかし、二酸化炭素しかなかったら、火はつきません。まずは酸素のある環境を整えること。そこにそっと火を灯すと、心はひとりでに燃えはじめる。
>人生の半分くらいは予測できても、あとの半分はわからない。これが”ゆらぎ“です。真っ直ぐ一直線に歩こうとすると、莫大なエネルギーを必要とします。ゆらぐことによって、エネルギー消費量を少なくして余裕がでてくるものです。